5月の長い連休の始まりの初日に、突然の腰痛に襲われた。ぎっくり腰は以前にも経験があるが、それとはどうも違うという感じがした。激痛のため痛くて移動できない。痛みはしだいに変化して、腰から足の先にかけて、全体がしびれれる。何かにつかまらないと移動できないという状態になった。これはもしかしたら、歩けなくなるかもしれないという恐怖を感じた。市販の痛み止めでなんとかすごしたあと、連休明けに生まれて初めて「整形外科」を受診した。その前にネットで調べて、たぶんこの病名かなと予想していたが、医師は、「腰の筋肉の疲れ」という診断をくだした。筋肉を使いすぎたために疲労したというのではなく、使わないから、弾力性が失われたのだという。
　そういえば、症状が出る前まで、椅子に長時間すわり、机に向かう時間が極端に長くなっていたのは確かである。薬と体操で治ると思うが、完全によくなるには3か月はかかると言われた。痛み止めがかなり効いたので、日常の生活や授業はなんとかやれた。
　医師の言う通り、3か月後には痛いところはなくなりやっと安心して過ごせるようになった。毎日の生活でどこかに痛みがあって、その痛みが継続することは大変な苦痛で、行動が極端に制限されることを実感した。ちょうど甲子園で高校野球が行われていた時期で、テレビ中継の選手たちの鍛えに鍛えた頑丈そうな腰を見て、たいへんうらやましく思った。