2020年度から小学校英語が教科として始まる。それで2018年度と2019年度は自治体ごとに、2年後を待たないで少しだけでも始めるか（文科省では「移行措置」という）、全部を先取りしてやるか（「先行実施」という）選択できるようになっている。豊橋市はどうするのか、教育委員会に電話で聞いてみた。答えは「移行措置」で行うようだ。これは現在の外国語活動（英会話）に15時間を加えた計算になる。「先行実施」で全面的に行う小学校もあるだろうから、新小学5・6年生は対応のばらつきによって、高校入試や大学入試に影響が出るだろう。さて「先行実施」の場合に使うと予想される文科省の推奨の教科書、『We Can!』の内容を調べてみた。次のような英文が載っている。 I went to the sea.I enjoyed swimming. I ate fresh fish. It was fun. 中1の最後で学習する動詞の過去形や中2で習う動名詞まで出てくる。既存の中学英語の先取り学習では対応できない内容だ。単語数は約700。はたしてどれだけの小学生がこのレベルについていけるのか？塾の教材会社はさっそく対応のテキストを準備して学習塾の出番を促すが、 ちょっと大変なことになるように思う。