高校入試が終わり、合格発表があり、桜の開花を待つ季節になるとやっと仕事が一段落してほっとする。中学生の成長には目を見張るものがあり、成長が目に見え、若さがうらやましくなる。
　さてほっとした気分になると新聞や本もゆっくりと読むことができる。購読している新聞に連載されている夏目漱石の「吾輩は猫である」を辞書を引きながら読んでいるが、その中にイギリスの思想家、歴史家であるトーマス・カーライルという人が出てくる。漱石はロンドン留学中に彼の記念館を訪れている。カーライルはたくさんの名言を残している。その一つに「明確な目的があればどんなに険しい道でも進むことができる。その一方で目的がなければ平坦な道でも進むことができない。」というのがある。これは中学生にとっては高校入試のような志望校の決定にも言えることだと思う。適切な時期に目的を定めることが学習の意欲につながる。次の目標に向かって進む生徒にエールを送りたい。