新聞には投稿欄がある。5～6年前によく投稿して掲載されたことがある。亡くなった両親のことを書いてみたくなったのが動機であった。2年ほどして気が済んだのかやめてしまったが、今度は妹が投稿をはじめ、これもけっこう掲載された。内容はやはり両親のことを書いていた。親を思う気持ちに「親孝行、したいときには親は無し」という諺があるが、そうとうの年月がたたないと、親のありがたさはわからないものだと改めて思う。さて、子供の時に「反抗期」というのがある。これは子供が親から自立するための必然の現象だと思うが、特に中学生くらいの時には、親が「勉強しなさい」「もっと成績があがらないと」などの言動に「うるさい」と反発する。子供を保護し、いちばんよくわかっているのが親である。時間を守る、我慢強くなるなど，基本的に躾けたいことは山ほどあるはず。それで「親の意見と茄子の花は、千にひとつも無駄はない」といって、ナスは花が咲けば必ず実がなりむだ花がないように親の言うこともむだはない。助言や注意があったら、よく聞きなさい。という例えであるが、親の言うことを素直に聞く中学生はまずいない。親と子は、押したり押されたりしながら、親は苦労して子供の世話をし、ある時期が来ると、いろんな形で子は自立していくのだと思う。そしてその子が親をありがたいものだと思い起こすのには、そうとうの期間がかかると言うことだ。