頭がよくなるというのは、脳の神経細胞の連絡網がより密になるのだという。この連絡網は生後3歳ぐらいまでに急速に発達する。だからこの時期に親がお話を聞かせてやる、絵本を読んでやるということはその子の将来の精神生活にとって決定的に大切なことなのだ。脳の発達はさらに5歳から7歳くらいの時期にかけてと10歳過ぎにも急成長する。20歳前に脳の神経細胞の連絡網の約90％が出来上がるという。・・・こうした内容が「子育ての大脳生理学（高木貞敬）」に書かれている。
　さて時々「先生、どうやって勉強したらいいかわかりません。」といった相談がある。これは学習内容が少し難しくなって来た時期によくある悩みである。基礎がしっかりできていないために、次の階段が登れない、ということも言えるが、なんとかしたいという意欲の現れでもある。勉強は教科によっていろいろなやり方がある。そこで学習する内容をわかりやすく教えたり、工夫して覚えさせることと平行して、家庭での学習方法、予習・復習の大切さ、テスト前の「勉強方法」なども教えなくてはならないことを痛感する。学習面で生徒に持ってほしい気質は、何でも吸収する素直さと、意欲である。気質には個人差があるので難しい面もあるが、ともかく教える側と教わる側がうまく応対していくことだと思う。